The インターゼミ in History (2)

■インターゼミという社会ネットワーク
昨日は2回目。27名の学生+今年から参加する教員である中澤先生と私が自己紹介を行った。
寺島学長が、「昨年も話したけれど、この時期にしてもらいたいこと」として、二つの作業を提案した。
第一は「ヒューマンリレーションマップ」の作成。
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自分を中心にして、友人、両親、いろいろな自分の人脈を表現してみろ、という。心を込めて語った時に、動いてくれる人。名前しか知らない人。人間関係の質は異なるが、それをつないでみることで、自分を中心とする人間関係の構造が見えてくる。
第二は「アセットマップ」の作成。お金でも、資格でも、能力でも、何でもいいのだが、何か人に誇れる自分がもっているものをリストアップしてみろということ。
これに含めて「知的アセット」として、読んだ本の文献目録をつくってみるのもよいという。
ただし、大事なのはこの二つを「つくること」ではない。
来年の同じ時期に、同じものをつくって比較してみる。その時に、人脈は拡大・変化しているだろうか?自分の誇れるものは増えているだろうか?これを見直してみて、もし1年間変わっていないのなら「たいした人間ではないと思ったほうがいい」と。

この二つは人間関係という資産を、学生の時期から意識してつくりなさいというメッセージでもある。人脈というと学生には縁遠く聞こえるかもしれない。しかし、社会は人脈で動いているといっても言い過ぎではない。ソーシャルキャピタル(社会関係資本)という言葉を1988年に初めて明確に使ったのが米国の社会学者ジェームス・コールマンだが、彼はこの人と人との関係(つまり、人脈だ)をソーシャル・キャピタルと定義した。ちなみに、個人が持ちうる資本は、financial capital、human capital、social capitalといい、これらをもった個人の関係構造が社会を構成していくとみていた。寺島学長の発言は、これらパーソナルな資本を磨きなさい、それが社会を変えることにつながるよ!と言っているように聞こえた。

■多彩な人間の中での意外なつながり
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そのような目で、学生達の自己紹介を聞いていると、実に多様な人間が集まっていることに驚いた。
多摩大なので、広域多摩地域出身者が多いのは事実なのだが、留学経験者、帰国子女、海外出身者なども多い。ゼミの後で開かれた交流会で学生と話していると、みんな、何かしら「話すべき自分の考え・気持ち」をもっている。

自分のネットワークは自分のアセットを磨いていくことでつくるわけだが、その反面、自分のアセットの評価や磨くための手段は今現在の自分の社会ネットワーク構造に影響される。だから、自分の人脈とアセットを成長させるためには、不確実であっても多様な人々との関わりの中に身を置くことが重要だ。そういう場として、このインターゼミは学生・教員双方にとって大事な場となっていくことだろう。

私事ながら、驚いたのは、私の出身高校・都立田園調布高校あの3年先輩の方が、大学院経由でインターゼミに参加していたことだ。こういう意外な出会いというのも、単なる偶然ではない。というのが、社会ネットワーク分析の観点だ。縁=ネットワークというものは奥深い。

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